拒食症とは
拒食症とは、食べ物を口にすることを拒む状態です。
医学的に言うと、日本人の場合、標準体重の80%未満の人が、拒食症という診断を受けます。
例えば、身長160cmの人の標準体重は、約56kgです(算出の仕方は、後述を参照してください)。
56kgの80%だと、44.8kgになります。
つまり、身長160cmの人の場合、体重が44.8kgを下回ると、拒食症の可能性が出てくる、
ということです。
勿論、これには多くの例外があります。
元々痩せ型の人なら、普通に食べていても、45kgに満たない人がいるかも知れませんし、
スポーツ選手の場合は体重の管理が厳しく、それ故、標準体重とは別の基準が適用されます。
しかし、普通に生活していて、目に見えて体重が落ちていき、その結果、44kg台になってしまったら、
これは何かしらの問題があると考えて良いでしょう。
普通の人と拒食症の人には、考え方に大きな違いがあります。
例えば、病気で体重が減った結果、44kg台にまでなった人には、必ず「どうしよう・・・」という
焦りが生まれます。
それに比べ、拒食症の人は、痩せていることへのこだわりが強いため、病的な痩せ方に気付くことが
できず、むしろ満足すらしてしまいます。
ですから、本人が一番拒食症であることを自覚しにくいのが非常に厄介で、周りの人が気付いて、
医療機関の受診などを施すことが必要になります。