集団療法
集団療法は、同じ悩みを抱える人たちが集まり、意見交換をすることです。
但し、治療のメインになることはありません。
大抵の場合は、認知行動療法が治療内容のメインになるのですが、集団療法で意見交換することで、
新しい自分の悩みなどに気づいていけば、それは十分に認知行動療法の助力になります。
また、同じ摂食障害を抱えた人同士の交流なので、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と
思えるようになります。
そこで生まれた安心感こそが、克服に向けて、大きな弾みになることもあるのです。
そして、その場で出た意見が、自分の今後の生活のヒントになるかもしれません。
そういう意味でも、意見交換は、情報交換の場とも言うことができ、大変有意義に思われます。
しかし、ディメリットもあるので、それもしっかり考慮に入れなくてはなりません。
特に、他人と自分を比較する傾向にある人は、周りと自分を比べて優劣をつけたがり、そのことが、
客観的意見交換の邪魔をします。
自らも何一つ客観視できなくなり、集団療法が無意味になってしまいます。
また、自分が知らなかった摂食障害の行為、例えば下剤の大量服用など、新たな摂食障害の症状を
知ることで、それを糧にするのではなく、逆に自分にも取り入れてしまうこともあります。
集団療法は、自分の問題克服の手がかりを探る重要な場所です。
自分本来の思考傾向と向き合ってから、決めるべきだと思われます。