入院療法
入院は、すっかり荒れた日常生活をリセットすると共に、環境を変えることによる心のリセットが
できるので、大変有効かと思われます。
とはいえ、入院はあくまで治療の一環であり、保養所でのんびり、というものではありません。
入院したら、入院先の規則に従って生活をすることは言うまでもないことですが、そのほかにも、
決まりごとが多くあります。
主治医との話し合いで、例えば食事をコントロールするところから学んで実践していくわけですが、
それが辛くても、耐えなくてはなりません。
嘔吐したくてもさせてもらえないでしょうし、下剤の大量服薬もできません。
癖になった習慣を断ち切ることは、想像を絶するくらい辛いものです。
入院では、主治医と食事内容や治療プランを立てた中で、実践的な生活をしていきます。
同時に、薬物療法も行い、体の機能が悪化することを防いでいきます。
その中で、自分を見つめ直す時間も十分に持ち、退院後の生活を支えられるだけの知恵を
身につけるのです。
勿論、一度の入院で治らない場合もありますし、入院期間も大まかには決めても、予定より
長期にも短期にもなる可能性があります。
全ては、自分次第なのです。
心から摂食障害を治したい、そのために、専門知識を持つスタッフに生活を支えてもらいながら
生活をしたい、と強く願えば、入院は間違いなく効果を発揮します。