アナ・カロリーナ・レストンの場合
ブラジル出身のアナ・カロリーナ・レストン(Ana Carolina Reston, 1985年6月4日~2006年11月15日)が、
拒食症によってこの世を去ったニュースは、ファッション業界に大きな衝撃をもたらしました。
地元の美人コンテストで優勝したことがきっかけでモデルを志すようになったアナは、世界大手の
モデル事務所、エリートやフォードと契約を結び、一流デザイナーのショーに起用されるトップ
モデルになりました。
しかし、中国や日本で仕事をするようになると、彼女は、モデルとして活躍していたにも関わらず、
自分の体重について悩むようになります。
元々アジア人は、西洋人に比べると、華奢です。
そして、そんなアジア人モデルたちから、「アナは太っている」という中傷を受けたことがショックで、
そのことがきっかけで、ダイエットを通り越した拒食の道へ突っ走るようになります。
周りは、彼女がりんごとトマトしか食べていないことを心配し、食事を摂るように言っても、彼女は
聞く耳を持ちませんでした。
更に、嘔吐を繰り返し、大量の下剤も服用していたといいます。
2006年11月に死去。
死因は栄養失調でした。
彼女は身長が174cmもあったにも関わらず、最期は体重40kgにまで落ち込んでいました。
アナの死は、ファッション業界に蔓延する、拒食症問題を鮮明に映し出していました。
彼女の死を受けて、各国がモデルに対する健康管理の強化に乗り出したのは、当然の成り行きであったと
いえるでしょう。