境界性パーソナリティ障害
境界性パーソナリティ障害は、感情制御、コントロールが極めて困難で、なりふり構わず行動して
しまうことです。
人は多少機嫌が悪くなったり、相手にそぐわない態度を取ろうとすることがありますが、大抵は、
その場の状況を考慮して、一番相応しい態度をとります。
境界性パーソナリティ障害だと、この点のコントロールが全く効かず、理性的な思考が一切
働かなくなるような感じになります。
この障害については、アメリカ精神医学会が、診断基準として設けた項目がありますので、
参照してください。
→ 境界性パーソナリティ障害診断基準(PDFファイルになっています。)
この診断基準を見ると、一つの気分変調様式のみではなく、複数の基準を越えた時に、初めて
この診断名が下されることがわかります。
つまり、自傷行為のみで、そのほかの項目には該当しない場合、この障害には該当しません。
摂食障害の場合は、食生活の管理ができず、食事内容をコントロールできないとも言うことが
できます。
そのことがストレスになり、周りに八つ当たりしたくなったり、絶望感に打ちひしがれて、
どうしたらいいのかわからなくなります。
しかし一方で、誰かに自分の気持ちを分かってもらいたく、人から見捨てられることを極端に
怖がります。
そういったことで、「見捨てられる前に、こっちから見捨ててやる」というような態度になって
しまうのです。
この障害も、摂食障害では大いに可能性のある合併症であると思われます。