考え方を変える
摂食障害の大きな原因は、案外単純なもので、「前向きに考えられない」という思考の問題による
ところが、実は大変大きな原因です。
ですから、考え方一つを変えることで、自分に対する見え方が随分違ってきて、それが摂食障害克服の
原動力になることは、間違いありません。
摂食障害に陥る人の傾向を見てみると、「完璧主義」「物事の白黒を常にはっきりさせないと気が
済まない」というところがあります。
些細なことでも、適当になれないのです。
これでは、気を抜く時間が全くないも同然です。
考え方のポイントは、「物事には中間的なことがあっていい」ということです。
白黒はっきりさせる必要はなく、グレーゾーンがあるということ、また、完璧主義をやめたからといって、
全てを不完全にさせる必要もなく、「そこそこの完璧主義」が妥当であるということ、そういう曖昧さが
人間には必ずあるのだということを理解すべきでしょう。
勿論、人は瞬時に価値観を変えることはできません。
はじめのうちは、「本当はグレーゾーンがあってもいいんだ」「本当はもっと適当に考えてもいいんだ」
「そんなに自分を責めなくてもいいんだ」ということを、心に留めておくだけでもいいと思います。
治療が軌道に乗り出したら、ちょっとずつ自分に変化をもたらしていく原動力になるはずです。
全てのエネルギーを、全てのことに費やすほうが疲れるということを忘れないでいただきたいです。