過剰服薬
過食症の人は、胃の中に大量の食物を入れたことを激しく後悔し、何とかしたいと思います。
そこで手を出してしまうのが、下剤や利尿剤など、無理やり排泄を施すタイプの薬物です。
下剤でどんなに苦しくても、「お腹の中のものがなくなるならば・・・」と我慢し、気が済むまで
排泄作業を繰り返します。
そのことで、食べ過ぎた分を挽回した気持ちになれるのです。
確かに、排泄した量だけ、一時的には体重も減るでしょう。
しかし、排泄行為には、実は痩せる要素も何もないということは、あまり気づかれていません。
飲食物は胃腸を通過するときに、消化吸収されます。
仮にそれを無理やり出しても、栄養は9割近く吸収されている状態での排泄なので、実は食べた分を
挽回したとはいえないのです。
つまり、一度過食に走ったら、あとは何をしても体重は増え続ける、ということです。
更に、これらの薬で過剰な排泄行為を続けると、今度は脱水症状なども引き起こします。
また体内から水分が減るだけには留まらず、ミネラルも排出されてしまいます。
ナトリウムやカリウムが、このミネラルの種類に入りますので、「低ナトリウム血症」や「低カリウム血症」
という状態が誘発されます。
これが、体のむくみの原因にもなりますが、栄養失調の一部ともいえるでしょう。
このように、過剰服薬は、痩せない上、栄養失調までも引き起こすので、全く意味のないことなのです。