認知行動療法
「行動療法」とは、自分の行動内容を改めることで、問題克服を目指すものです。
摂食障害の人は、大抵自分の食べる量が普通ではない、或いは外見にこだわりすぎている、
ということを、うっすら理解し始めています。
そこに更なる理解を加えるためには、精神科医などを受診し、自分の考え方を正すべく訓練が
必要になるでしょう。
この、歪んだ考えを正すプロセスが、「認知療法」に該当します。
つまり「認知行動療法」とは、間違った考え方を修正しながら、生活改善に努めることをいいます。
この方法は、通院しながらでも可能ですし、入院治療でも、その治療内容のメインになることが多いです。
行動療法の側面から言うと、まず、摂取カロリーの見直しが必要になります。
それまでの1日の摂取カロリーが、拒食症なら500kcal、過食症なら5,000kcalと仮定して、
そこから治療の過程でどの程度カロリー調節をしていったらいいのか考えます。
拒食症の人なら、治療開始初日から3日間は、800kcal、過食症なら4,000kcalにしてみるというふうに、
不可能ではないところから始めていきます。
急激に生活内容を変えるのではなく、あくまで段階を踏んでいくことが大切です。
過食症で嘔吐の癖のある人は、嘔吐をやめる訓練、下剤抜きで生活する訓練なども加わります。
長期戦ではありますが、一番堅実な方法であると言えるでしょう。