現在のモデルの考え方
現在では、どのモデル事務所も、所属モデルにはきちんと栄養士をつけて、体重管理を徹底させるところが
増えてきています。
しかし、現在でも、摂食障害で悩むモデルは多くいて、アメリカでは、約50%ものモデルが、
何かしら食事に関して問題を抱えているといわれています。
モデルの基準として、よく「ゼロサイズモデル」という言葉を使います。
これは、アメリカ式のサイズ表記で、ゼロサイズは日本でいうSSサイズになり、成人モデルとしては失格、
というものです(因みにMサイズが大体4~6です)。
昨今のモデルの価値観はくっきり二極化されていて、安定した人気を誇るモデルほど、栄養管理を徹底し、
また不摂生は体を壊すので、夜遊びをしない、ドラッグもやらない、という風に、自己管理がきちんと
できています。
「健康だからこそ人を魅了できる」という考えが根底にあってのことです。
一方、駆け出しのモデルに多いのが、痩せているモデルに仕事を取られたことで、
「もっと痩せなくては」という強迫観念を身に付けてしまうことです。
この時点で、既に「あるがままの自分」で勝負するのではなく、体重のみで勝負するという歪みが
出てきています。
モデルは常に美しく、人を魅了する存在でなくてはならない、という共通認識の中で、そのために
どうあるべきか、という部分の考え方が、摂食障害モデルを生み出すかどうかの重要な鍵になって
くると思います。