遺伝の可能性

摂食障害に遺伝が関係する、ということは、以前から言われていたことではありましたが、
その因果関係は、未だに特定されていません。

現在の研究の中で、脳内にある、食行動を取り仕切るホルモンに異常があることが、摂食障害を
招くのではないか、と言われていますが、これもまだ推論の域を出ていません。

遺伝の可能性は、今のところは殆どない、と考えていいのかもしれません。

しかしながら、統計上では、摂食障害と遺伝の関連が裏付けられるものが、幾つか存在します。

一番顕著なデータは、血縁関係に摂食障害患者がいる場合、通常の10倍以上の確率で別の血縁者が
摂食障害になっている、という統計結果です。

ですから、自分が摂食障害になったとき、血縁関係で、かつてそうなったことがある人がいる
可能性がある、ということです。

勿論これもまた、何故そういう結果になるのか、特定されているわけではなく、自分が摂食障害
だからといって、その子孫もまた摂食障害になる、と決めつけることはできません。

しかし、子供は親を見て育つため、親に考え方が似ることが大変多いのは周知の通りで、もしかしたら、
食に対する価値観が、血縁関係の誰かに似た可能性がある、とはいえるでしょう。

いずれにしても、これは遺伝とは別問題です。

今のところ言えるのは、「遺伝で摂食障害になる可能性は殆どないが、ゼロでもない」ということでしょう。

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